閉店  廣來 (こうらい) 

    ザ・ビッグ五日市店の向かいにある中華料理店。内装は如何にも中華という感じだが、派手さはなくシックにまとめられている。席は変則で、テーブル6脚の約26席。あと、個室があり、6席×2、10席×1。駐車場は店の前にあり、ちょっと止めにくく、出にくい。

    ランチのセットやコースは12:00-14:00のみ。セットメニューの基本は前菜、スープ、メインの料理、ライス、漬け物、デザートといった内容。見た目よりも量が多く、普通の男性であれば充分満足できる。ランチコースは、牛肉とピーマンの炒め、エビのチリソース、米茄子と海老のXO醤炒めの中から一つ選べる。

    ちなみに、「タンタンメン」は「担々麺」ではなく「坦々麺」と表記されていた。なので、ここでもその表記を踏襲している。この表記にどのような違いがあるのかは不明。

    広島市佐伯区八幡2-22-5
    082-928-8998
    開店時間:12:00-14:00 18:00-21:00
    定休日:水曜日、第2火曜日
    ※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、開店時間や定休日が変更されている可能性があります。
    駐車場:有り


    もう一言
    タンメンセットを食べる。前回来たときに、隣の男性が美味しそうにタンメンを食べていたのを覚えていたのだ。内容は、タンメン、ごはん、鶏の唐揚げの餡酢かけ、ザーサイ。タンメンは汁が美味しかった。トロッとしていて、私好み。でも麺はフニャッとしていて私好みではなかった。チンゲンサイなどの具は、火が通りすぎることなく、シャキッとして私好み。結果、対戦成績2対1で、全体としては美味しかった。(2003.10)

    久しぶりの廣来。12時開店の上に五日市の北の方に位置し、なかなか訪れる機会がなかったのだけれど、偶然12時過ぎに通りかかったので、すかさず寄ってみた。

    店に入ると、ウェイトレスの女性が威勢良く迎えてくれる。なんだか好印象。前は、突っ慳貪なイメージだったのにおかしいなぁ。これは店が変わっただけじゃなく、私の感じ方が変わった影響もありそう。

    メニューを見ると、なんだか種類が増えてる。ついでに値段も上がっている。と言っても数十円程度なので問題なし。「蝦のチリソース」にかなり心引かれたけれど、今日は麻婆豆腐セットを注文。

    しばらくして、スープと前菜の登場。スープはなんとも優しい味。ちまたの中華料理店独特のやたらに旨味の強いスープとは一線を引いている。具はちょっと小さめだけれど蛤だろうか。前菜は棒々鶏。この時点で満足度高し。

    そうして、麻婆豆腐の登場。ライスとザーサイも一緒に運ばれてきた。その麻婆豆腐は、山椒の辛味よりも唐辛子の辛味のほうが強め。特にひとかけらだけ入っていた青唐辛子がうんまい。豆腐はかなり細かく砕かれていて、餡と丁寧に絡まっている。コクよりもキレの麻婆といったイメージ。

    以前は、辛さ強めの麻婆豆腐を出していたけれど、この麻婆豆腐はずいぶんまろやかなような気がする。お願いすれば、以前のように辛い麻婆豆腐も作って貰えるのかな。次回は、それをお願いしたいな。でも、やっぱり蝦のチリソースが気になるな。(2007.3)


    前回、麻婆豆腐が物足らなかったので、今回は辛目の麻婆豆腐を注文。程なくして登場した麻婆豆腐は、明らかに辛そう。ノーマルの麻婆豆腐に比べて、ラー油のオレンジがかなり強い。レンゲで混ぜてみると、トロリンとラー油が泳いでいる。期待できそうな辛さ。

    で、早速パクッと一口。かなり濃厚。もう少し辛くても良いけれど、このバランスはかなり好み。くずれた豆腐が麻婆の餡に絡まって、サラリとしているけれど、所々にシャキッとした食感。この食感はネギかな。いや、ニンニクの芽の様な気もする。ともかく、美味しさ満点。初夏の陽気に汗をかきながらパクパクと食べ尽くした。次回も辛目の麻婆だな。(2008.5)


    いつも麻婆豆腐ばかり食べていたので、今日は気分を変えて担々麺セットを注文。しばらくして登場してきたのは、担々麺、ごはん、小鉢、ザーサイ。小鉢はサラダにカットされた鶏の唐揚げが添えてある。

    さっそく、担々麺を食べてみる。濃厚なスープから食欲をそそる香り。そのスープを飲んでみると、やはり濃厚な旨味と辛み。そうして麺を啜ると、細身のストレート麺がほどよい歯ごたえ。こりゃ旨いよ。昔食べたタンメンとは、麺の印象も全然違う。私の記憶違いかな。

    具は肉そぼろを使っておらず、牛肉がゴロンゴロンと入っている。これは嬉しいな。肉そぼろって底に沈んで食べにくいもんね。その他の具は、チンゲンサイ、タケノコ、白髪ネギ。チンゲンサイは蕾の部分が入っていて、その食感が美味しい。食べていて、何とも楽しい担々麺だった。(2009.5)


    今年いっぱいで営業を終える廣來。あと僅かな間、出来る限りは楽しみたいので、とりあえずお昼を食べに行ってみた。店に入ると、入り口付近に閉店に向けての挨拶が掲げられていた。目の当たりにすると、淋しいな。

    で、今日は八宝菜セットを注文。ここの八宝菜をランチで食べるのは初めてかも。野菜がゴロリンと入っていてシャキシャキ、エビもぷりぷり。餡は粘度が高く、これはご飯に良く合うなぁ。これに豚の蒸し焼き、スープ、漬け物、杏仁豆腐が付いてきた。

    帰り際に厨房を覗くと、主人が会釈をしてくれた。なかなか顔を合わせる機会がないんだよね。やっぱり淋しいな、また来よう。(2012.9)


    「廣來」名残惜しみ強化月間も3ヶ月目に突入。いつもより速いペースでお昼に通っております。そんなワケで本日は担担麺セット。オレンジ色のスープが少し泡立ち食欲をそそる、これに牛肉がゴロリン、チンゲンサイ、シメジ、白髪ネギ。

    香り立つスープをまず一口。そうして麺を掘り起こしてズルッと啜る。安心な旨さ。その後は、一気に食べ尽くす。でも、時折思い出したように具をご飯に乗せてパクリ。この牛肉がご飯にも合うんですよ。それなのに、セットには唐揚げまで付いてきているというこの罪深さ。

    更に罪深いのは、このスープ。麺を食べ尽くしたあと、丼の底にはたっぷりの具がまだ残っている。ここにご飯を投入して食べると、これがまた何とも幸せ。胃袋がもう一つあれば、ご飯3杯は食べたいところ。本当に罪深い。(2012.11)


    飲茶セットを食べに来てみた。少し時間がかかるので平日のお昼に食べるのは危険。なので、これまで食べたことがない。食べたことのないまま終わるのはイヤなので、週末に食べに来てみた。お昼の開店と同時に入店したはずが、店内はほぼ満席。みんな最後を楽しみに来ているのかと思いきや、普通に家族サービスで食事に来ている方が多数。これがあるべき姿なのかも。

    で、飲茶セット。しばらくして前菜の三種盛りが登場。キッシュ、棒々鶏、海老を甘辛く炊いたの。続いて点心3段。小籠包、海老焼売、蒸し餃子、おこわ。間、髪を入れず、揚げ春巻き、揚げ海老。うわっ、ビールが欲しいよ。などと我に返ったところで、少し落ち着いて来る。温かいものが立て続けに出てくるので、最初の総菜は後回し。それは店主も計算済みかな。

    その後は自分のペースで食べ続ける。で、ほどなくしてミニ湯麺の登場。醤油ベースの優しいスープ。美味いなぁ。このスープが飲めなくなるのは惜しい。などと、名残惜しく飲んでいたら、あっという間にからっぽ。ミニは少なすぎるな。いや、飲茶セット全体としてはカナリのボリュームなんだけどね。実際、このあと杏仁豆腐と、フルーツが出てきたしね。そうそう。飲茶セットの杏仁豆腐は、生クリーム杏仁豆腐でした。(2012.12)


    廣來の最後を楽しもうと、お昼のコースを大勢で食べに来た。35周年と最後の挨拶を兼ねたこのコースは廣來の集大成。これを食べずして、終わるワケにはいかない。

    コースの内容は、前菜4種が棒々鶏、海老、カルパッチョ、長芋とサワラのたたき。髪菜のスープ。北京ダック。海鮮八宝菜。豚肉と大根豆腐の甘酢餡かけサンザシ風味。家常豆腐。蟹肉とチャーシューのチャーハン、シャーベット、杏仁豆腐、杏の蜜漬け。

    髪菜のスープは茶碗蒸しのようにトロリンぷるん。これに髪菜とジュンサイが入った餡が絡まって、初めて食べることがちょっと悔しかった。これはもっと何度も食べておきたかったな。

    それと、ここの八宝菜はやっぱり美味しい。ただ、この八宝菜入りの湯麺があることを初めて教えて貰い、まだまだこの店のことを何も知らなかったことを痛感。

    家常豆腐はそれほど辛くはないが、この餡は美味すぎ。それにしても、このコースはお酒がなくても楽しめるように出来ているような気がする。特に、これは絶対にご飯に合う。ビール飲んでなかったら間違いなくご飯を追加注文していた。

    で、最後に出てきたチャーハンがこれまた絶品。まるでリゾットのようなチャーハン。強い火力でパラリと焼き上げるチャーハンとは全くの逆方向。そっか、こんなチャーハンもあったんだ。などと、本当に閉店が惜しくなるコース料理でした。長い間ありがとうございます。(2012.12)