廿日市商店街に隠れるように佇むお好み焼き屋。狭い側道に位置して、知る人ぞ知るといった雰囲気。店の中は非常に狭く、小さな鉄板に2〜3人座れるぐらい。お店は夫婦で営まれている、以前ここでお好み焼きをしていた小母ちゃんから店を受け継いたとのこと。
お好み焼きは、鉄板に生地をひき、それが焼けたら1回ペラッと鉄板から剥がしてから魚粉をタップリふりかけ、大きめに刻んだキャベツ、天かす、イカ天、もやし、豚肉と乗せ、調味料を振りかける。そうして、鉄板の別の箇所に油をひき、そこへひっくり返す。
麺は鉄板に乗せてしばらく焼いた後、ソースを絡めてほぐす。そうして、本体をシッカリ押し焼きしてから合体。卵は2個。鉄板に落とした後に広げて本体を乗せる。シッカリ火が通ったところでひっくり返し、ソース、調味料、青のり、ゴマ、きざみネギで完成。ソースは大福。そばはソフト麺。一枚一枚を丁寧に時間をかけて焼き上げる。
お好み焼き以外にも鉄板メニューがたくさんあり、特にホルモンがオススメみたい。鉄板焼きメニューは焼き上げた後、アルミホイルを皿代わりに差し出してくる。
そんなワケで、初めての訪問。店内は非常に狭く、店は小母ちゃんが一人できりもりしている。そんな中、私が扉を開けて店に入ると、小母ちゃんは少しびっくりした様子。フリの客が入ってくるのは珍しいのかも。
で、肉玉うどんイカ天入りを注文。小母ちゃんは、年期の入った鉄板で焼き始める。後ろに流れるのはラジオの音声のみ。そうそう、こういうストイックな雰囲気こそがお好み焼き屋に似合うよね。
できあがったお好み焼きは、シットリとした食感。ソースは珍しい大福ソース。甘み控えめで酸味があり、飽きの来ない味。こんな店が、こんなトコロにあったんだ。廿日市は奥深いなぁ。(2009.3)
お好み焼きは、以前小母ちゃんが焼いているのと似ているようで、少し違う印象。特に最後の玉子の仕上げ方が違うような気がする。でも、ソースは大福。このソースを使っているところは少ないので、それを受け継いでくれたのは嬉しいなぁ。あと、ビールが350円と激安なのも嬉しい。(2013.3)