閉店 ゆき食堂 (ゆきしょくどう)
宮島街道沿いの古い定食屋。ここに定食屋があることを知っている人は多いが、実際に入ったことのある人は少ない。そんなオーラを醸し出す店構えは、あきらかに昭和の残滓を残している。店内は、形の違うテーブルや椅子がひしめき合い、テーブル席4席×4、大きく背の高いテーブルが6席、カウンターが3席。
店に入って直ぐのトコロに一品料理の陳列棚がある。そこから好きなおかずを取り出して、ご飯とみそ汁を注文する。あと、中華そばを注文する客も多い。とんこつ醤油のラーメン。忙しい時間帯は丼物は作らない。
早速、おかずを取りだそうと棚をのぞくと、「だし巻き玉子」「煮鯖」「焼き鯖」「コロッケ」「げそ天」「鶏肝の煮詰め」「なすびの煮物」などが目に入った。だし巻き卵も食べたいけれど、大きすぎるので、鶏肝となすびを選択。それにしても、この鶏肝、ビール飲みたくなっちゃいそうだなぁ。
そうして、中めしとみそ汁を注文して席に着く。もちろん、直ぐにご飯とみそ汁が登場。早めに昼をすますなら、こういう店が一番だよなぁ。などと、いきなりガッツリとあっという間に完食。こういう店では、一心不乱に脇道にそれず食べるのが正しい。
ふと、テーブルに置かれた醤油を見ると「ニビシ」というメーカーの物だった。ソースもニビシ。入れ物がニビシなだけで、中身は違う可能性はあるけれどね。後で調べてみると、ニビシは福岡の方にある醤油メーカー。お店の方は福岡出身なのかな。(2006.9)
少し待って出てきた親子丼は、たくわん2枚付き。ふたを開けると、タマネギと青ネギが入った卵とじがご飯を覆っている。完全にご飯を覆い尽くさず、所々ごはんが顔を覗かせている。早速食べてみると、どんぶりの底には多めのダシ。如何にも定食屋の親子丼といった印象。
このダシはなんだろうか。食べた印象は、塩親子丼といった感じ。みそ汁は相変わらずの熱々。親子丼も熱々。でも、店内はクーラーがガンガンに効いているので、思ったほど暑くならない。ただ、今日はよく晴れていて、外は灼熱地獄。あぁ、そろそろ熱い食べ物がつらい季節だなぁ。(2010.7)