閉店 重盛 (しげもり)
楽々園の住宅街ちかくにひっそりと佇む鮨屋。店内にはいると、大きな水槽があり、そこには何匹かの魚が泳いでいる。カウンタ前にはネタケースと、小さな水槽が並び、こちらの水槽にはエビ類が入っている。そのカウンターは7席。他に個室の座敷もあり、こちらは6〜10人ほど座れる部屋が、2部屋ある。
寿司セットは、にぎり寿司が8貫と巻き寿司2コ、魚のアラの吸い物、茶碗蒸しが付いている。寿司は、カウンターに座れば握りながら出してくれる。店内は非常に静かで、シーンとしている。大将は黙々と寿司を握っていて話しかけにくいが、けして怖い方ではない。こちらから話しかければ、いろいろと話を聞くことが出来る。客層は、年配の方が多い。
扉を開けると、まずカウンター席が目に飛び込んでくる。カウンターには年配の女性客が二人、別のグループで年配の夫婦が二人。若者の私は遠慮するようにカウンターの端に座ってみた。すかさず奥さんがお茶を運んできて、注文は寿司セット。
すると、すかさずカウンター向こうの大将が握り始める。まずはガリがひっそりと差し出され、そのあとイカとトロの握り。次ぎにヒラメ、サワラ。この間、まったく会話はなし。ただ、年配の女性客の話し声だけが聞こえてくる。なんとも物静かな店だなぁ。
寿司は白い鮨飯が軽く握ってあって、ネタは新鮮。大将は食べる速度に合わせて、2貫ずつ寿司を出してくる。しばらくすると、奥さんが吸い物を出してくれた。白身の魚のアラがタップリと入っている。鯛のアラかな?カナリ美味しい。
そうして、静かでゆったりとした時間の中、寿司を食べ進む。イカ、トロ、ひらめ、さわら、たまご、いくら、赤身、げそ、太巻き2コ。なかなかボリュームたっぷり。これで1000円は安いなと思っていると、茶碗蒸しの登場。こりゃ、ホントに安いや。
そうやって、最後までほとんど会話無く完食。美味しくて、安くて、いいのだけれど。ちょっと雰囲気が馴染みにくいなぁ。馴染みになったら楽しめそうだけれど。(2006.10)
店内は以前同様静かで、カウンターには年配の男性がひとり。店の奥さんは、少し驚いたようにいらっしゃいませと声を掛けてくれた。顔なじみ以外は珍しいのかも。そのことには気がつかないフリをして、私は先客と少し離れて座ってみた。目の前では車エビが踊るように泳いでいる。
寿司セットを告げると、以前同様にガリが出てきて、まずはイカ、トロ。トロにサシが増え、イカの上にウニが乗っているのが値上がりの反映だろうか。そうして、赤貝、玉子、はまち、さわら、シャコ、トリ貝、巻き寿司2コ。
もちろん、吸い物と茶碗蒸しも付いてくる。今日のアラは石鯛かな?茶碗蒸しにはゲソ、穴子、ゆり根、ぎんなんと具だくさん。美味しいなっと。セットの内容は少し上がっているけれど、500円はやっぱり大きいな。まぁ、前の値段が内容に比べて安すぎたし、1500円でも妥当なのだけれどね。(2007.3)