小次郎寿司 (こじろうずし) 

    井口台のメインストリート沿いにある寿司屋。店内はキリッと高潔感がある。でも、気軽に入ることの出来る雰囲気を保っている。席は、カウンター8席、テーブル4席×2、2席×2、あと奥に座敷がある。店内は、全ての席を板場から見渡せるよう、こぢんまりとしている。

    お昼のメニューにある「特上にぎりと本日の○○」の「○○」の部分は季節の料理になっており、10品ほど用意されている。天ぷら、あら炊き、サラダなど多彩なラインナップになっている。

    お昼の内容は、まず小鉢が提供され、「本日の○○」、にぎり5貫、土瓶蒸し、にごり5貫の順番となる。最後のにぎりは巻物や玉子焼きも含まれる。ちらしの場合は、大きなうつわに盛られたちらし寿司が提供される。

    広島市西区井口台1-13-32
    082-278-0800
    開店時間:12:00-14:00(L.O.13:30) 18:00-22:00(L.O.21:30)
    定休日:水曜日(祝日の場合は営業)
    ※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、開店時間や定休日が変更されている可能性があります。
    駐車場:あり


    もう一言
    初めての小次郎寿司。前々から来たかったのだけれど、なかなか機会がない。しかたがないので、無理矢理に機会をでっち上げてみた。カナリの人気らしいので、事前予約をしておく。で、12時の開店と同時に入店。店内にはすでに数名の客がいる。みんなずるいな。フライングじゃんか。

    今日は無理矢理の機会なので、無理矢理に特上にぎりを注文。本当は無理矢理に将軍にぎりを注文してみたかったのだけれど、それは無理矢理と言うよりも無謀だったのでやめておいた。注文後、すぐに登場したのは魚の皮と肝のポン酢和え。妙に落ち着くこの一品は、実にお酒が飲みたくなる一品。さすがに、無理矢理に酒を飲むのも無謀なのでやめておいた。

    しばらくして、最初の一皿目がやってきた。長細い皿に、寿司が5貫。鯛、海老、ヒラメの昆布締め、とろ、イカ。もしかしたら、白身魚は間違っているかも。ちょっと自信なし。これにガリとキュウリ漬けがついてきた。シャリはどれも人肌よりも若干ぬるめの温度。寿司はトロ以外は全て味付けが施してある。食べていて、米の一粒一粒がハッキリと分かるほどシッカリしている。でも固いわけではない。あと、どれもサビが入っていない。もしくは、入っていてもカナリの少量だったのかも。

    そうして一皿目を食べ終わると、土瓶蒸しの登場。早速一口飲んでみると、強烈な椎茸の風味。椎茸以外の正体が分からないので、蓋を開けて、中をつついてみる。肉厚の椎茸、はまぐり、魚のアラ、ぎんなん、三つ葉。魚のアラはやっぱり鯛かな。よく分からないけれど、とにかく美味しい。で、具を食べきったところで、お汁を一口。いや、実に複雑なスープになったよ。うんまいうんまい。更に、すだちを絞って風味を変えてみても、やっぱりうんまい。一瓶で三回美味しいな。

    と、土瓶蒸しを飲み干したら、次の一皿。今度は巻きもの。穴子巻き、トロ鉄火巻き、ウニの軍艦巻き、いくらの軍艦巻き、卵焼き。穴子はツメも一緒に巻かれているので、ムラサキに付ける必要はなし。これが旨い旨い。トロンとサクッとフンニャリと、とにかくいろんな食感が旨味と共に口内を駆け回っていく。最後にイクラを食べて寿司は終了。濃厚なイクラがシャリと絶妙なハーモニー。あまりイクラを食べることはないけれど、このイクラならいくらでも食べたい。

    で、まるでスイーツみたいな卵焼きを食べて、締めくくり。と思っていたら、ひょいと茄子漬けのにぎりの登場。にぎりが緩く、最後に食べるにはちょうど良いさっぱり具合。これは嬉しいな。で、最後にアガリでノドを潤して、オアイソお願いします。

    2625円という値段はお昼としてはカナリの金額だけれど、内容は金額以上。ちょっとしたハレの日に、ささやかな贅沢をするのにうってつけ。例えば、映画を見て1000円のランチを食べるのを止めて、小次郎寿司で特上にぎりを食べるのもアリだと思う。これで時間があるならば、鯛のあら煮付きを食べたいな。でも、それこそお酒が欲しくなりそう。(2008.2)