閉店 のら
お好み焼き屋。お兄さんがひとりで切り盛りする。店内にはダーツのポスターがいろいろと貼られ、実際にダーツボードも用意されている。その一方で、店内は清潔感があり、隅々まで清掃が行き届いている。かなり不思議な空間だ。席は、カウンターが7席。そのうち鉄板で食べられるのは4席ほど。あと、あがりの座敷が4席×4。
お好み焼きは、生地に魚紛と昆布粉を降りかけ、キャベツ、もやし、天かす刻み、ネギ、肉と乗せてゆく。そうして、つなぎの生地を垂れかけて、油をさした後、ひっくり返す。そのまま、本体は形を整える程度で、押さえる事もなく丁寧にじっくりと焼く。
麺は鉄板でしばらく温め、油とお好みソースで炒めておく。その他にも調味料らしきものを降りかけているが、その正体は不明。そうして、しばらく焼いたのち、本体と麺を合体させて、最後に玉子を引いて乗せる。玉子にはある程度火をとおす焼き方。そうして最後にソースを塗り、例の正体不明の調味料を振りかけ、青のりで完成。
夜は居酒屋にもなるようで、壁に鉄板焼きメニューが張り出されている。焼酎類の品揃えもいろいろある様子で、ビンが沢山並んでいる。
で、遅からず、早からずと言ったスピードでお好み焼きが焼き上がる。少し小さめな印象。まったく押さえ焼きされておらず、キチンと形の整ったお好み焼き。最後に正体不明の調味料を振りかけていた。あれはいったい何だろうか。食べてみてもよく分からない。なんとなくピリッとした辛さを感じたような気がするけど、それなのかな。
お好み焼き自体は、とっても優しい印象。味が強すぎず、安心して食べられる。それと、鉄板の熱がそれほど高くないのか、お好み焼きも熱くない。それでもキャベツにはちゃんと火が通っている。ただ、もやしだけはちょっと切りにくい。もやしはシッカリ焼くか、ひげを取るかしないと、どうしても切りにくいよね。
お兄さんは無口でガタイが良いので、一見怖いけれど、細やかに水の気配りをしてくれたり、丁寧な焼き方だったりと、結構マメな方の様子。清潔感も高く、とっても好印象なお好み焼き屋。それにしても気になるのは、「なんちゃって北海道」。北海道と言い切るのが気恥ずかしかったのかな。(2008.4)