長期休店中(閉店したのかも)  ゆっか 

    広島工業大学の目の前にあるお好み焼き屋。県外の学生を意識しているのか、お好み焼きの種類が細かく記入されたメニューが貼ってある。「野菜肉入り」「野菜玉子入り」「野菜肉玉入り」「そば肉入り」「そばトリプル肉玉入り」などなど数十種類。しかし、そのメニューも朽ちてきていて、歴史の長さを感じさせる象徴へと変わってきている。店は狭く、狭い中で効率的に12ほどの席を作っている。うち鉄板は3席。

    お好み焼きは、まず麺を鉄板にのせソースをかけてほぐす。そうして鉄板に生地を引き、削り節をたっぷりかけ、先ほどの麺を乗せる。で、麺の上からザックリ太めキャベツ、もやし、刻みネギ、肉を乗せ、ガーリックパウダーを振りかけ、最後につなぎの生地をかけて、ひっくり返す。

    ひっくり返した後は、油を回しかけてしばらく焼く。ヘラで丁寧に形を整えながら、最後に軽く押さえて、玉子と合体。仕上げはソース、コショー、青のり、白ゴマ、紅しょうが。そばは袋麺。ソースはオタフク。

    広島市佐伯区三筋3
    開店時間:11:00頃-20:00頃
    定休日:無休(盆・正月は休む)
    ※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、開店時間や定休日が変更されている可能性があります。
    駐車場:なし


    もう一言
    久しぶりに、ゆっかでお好み焼き。店に入ると、小母ちゃんが迎えてくれる。先客は一人のみ。そういえば、小父ちゃんがいないな。どうしたのだろう。

    で、やっぱり肉玉うどんイカ天入りを注文。ここのトッピングって、イカ天以外にあるのかな。まぁ、あったとしても頼むことはないからどうでも良いか。

    そうして、焼き始めたお好み焼きは、生地の上に麺を置くタイプ。そうそう、ここのお好み焼きはこうだったよね。古いスタイル。そのワリに、押し焼きはかなりの控えめ。ホント、店の数だけお好み焼きの種類があるよね。

    お好み焼きは、キャベツが大きめに刻まれていて、その食感が残った焼き上がり。ボリュームがあるのは、やはり学生相手の商売だからかな。でも、キャベツのボリュームなので、そんなに腹にはたまらない。ダブルやトリプルの値段が安いから、本当に腹を満たしたい場合は、それを頼むべきだな。(2009.5)


    お店に入ると、少し慌てたふうに、小母ちゃんが迎えてくれた。もしかして、最近客が来ることが少なくなったのかな。でも、肉玉うどんを告げると、テキパキと用意にかかる。十分な下拵えしてある様子だし、それは杞憂かな。ただ、近所の学生たちが、こういう店で食べる姿はあまり見かけなくなったと思う。この近くにあった「小田屋」なんて、昼時になると学生で溢れてたんだけどね。

    小母ちゃんは鉄板に火をつける。ガス栓を開け、マッチをスッと擦る。あぁ、なんだか時代を感じるな。マッチで鉄板の火をつけるお好み焼き屋って、あとどのくらい残っているだろう。いや、意外とまだ沢山ありそうだ。

    お好み焼きが焼き上がるまで、何の気なしにテレビを観る。ニュースでは、しきりに前田の引退試合を報じている。ボケッとそのままテレビを観ていると、少しアンニュイな気分になってきたので、焼き上がったお好み焼きを急いで食べ、そそくさと店を後にした。古いお店では、時間の流れが外よりもユックリになっている様な気がする。(2013.10)